豚肉大百科

豚肉大百科

従来は小売店によって部位の名称がバラバラだったが、昭和51 年に食肉小売品質基準が定められ、これに基づいて牛肉および豚肉の部位表示が統一されました。
この基準では特に定める場合を除き、(社)日本食肉格付協会の豚部分肉取引規格(昭和51 年2月9日付け51 畜A第366 号農林省畜産局長承認。以下「豚部分肉取引規格」という。)に定める名称に基づき豚肉については、かた、かたロース、ロース、ばら、もも、そともも、ヒレの7部位が定められています。
こま切れ(切り落とし)、ひき肉については部位表示をしなくてもよいとされている。

部位

豚ロース

豚ロースとは、豚の胸から腰の部分にかけての背中側の肉を指します。
赤身と脂身の割合もちょうどよく、キメが細かく柔らかな肉質が特徴です。
ロースの脂は上質では旨みと風味があります。
ロースハムなどの加工品やとんかつ等に多く使用されその肉質や味、食感から最上級品として扱われております。

おもな調理法

しゃぶ・すき焼き・生姜焼き・焼肉・ローストポーク・
とんかつ等

豚肩ロース

豚肩ロースとは、豚の首から背中にかけての肩の部分の肉で赤身と脂肪が霜降り状になっている筋間脂肪がある部位を指します。
牛肉に負けない旨みがあって豚肉本来の深い風味・コクを味わうことができる部位です。

おもな調理法

しゃぶ・すき焼き・生姜焼き・焼肉・ローストポーク・
とんかつ等

豚バラ

豚バラとは、お腹の部分の肉のことを言います。安くて豚肉の脂の旨味が楽しめる人気の部位です。
脂肪と赤身が交互に層に見えることから別名・三枚肉とも言われ、赤身と脂身がほとんど同じような割合で、キレイな層を作っているものが良質な肉とされています。
肉質はちょっと硬めですが、圧力をかけたり長時間煮込むことで柔らかくなります。
また、ベーコンの原料としてよく使用されます。

おもな調理法

しゃぶ・すき焼き・焼肉・角煮・焼豚等・煮豚

豚肩

豚肩肉は、最もよく動く部位になるので、肉質はやや硬くほかの部位に比べ肉色がやや濃いめです。
脂肪が多少あるので長時間煮込むと肉質が柔らかくなり、いい味が出ます。シチュー、煮豚におススメ!

おもな調理法

炒める・煮込み・焼豚・煮豚

豚モモ

豚モモは脂身が少なく、赤身が多くキメが細かいことが特徴です。比較的安価に購入でき、使い勝手がいいことから万能な豚肉と言えます。
肉質は肉の色が薄ければ薄いほど、柔らかくなります。
色が濃い部分はこま切れにしたり煮込み料理や焼豚として多く使用されます。
豚モモはボンレスハムに使用される原料でメジャーなハムとして愛されています。

おもな調理法

しゃぶ・生姜焼き・焼肉・煮込み・とんかつ等

豚ヒレ

豚ヒレとは、一頭から約800gほどしか取れない超貴重な最高級部位です。
豚肉の部位の中で一番脂が少なく柔らかい淡白な味の肉で、ヒレカツとして使用することが多い部位です。
健康増進に役立つビタミンB1 を最も多く含んでいますので女性の方に特におすすめです。

おもな調理法

とんかつ・焼肉等

トントロ

トントロとは、豚の頬から肩のネック(首)部分の肉を指します。
一頭から1kgも取れない超貴重部位。
トントロの名前の由来は、マグロのトロのように脂肪が多く、美味しいことから、「豚トロ」の名が付いたと言われる。

おもな調理法

焼肉

大腸( ホルモン)

ホルモンといえばこの大腸です。煮てもよし!焼肉でもよし!炒めてもよし!
味噌と相性がよく、味をつけたものをトンちゃんと呼びます。
独特の風味も癖になるホルモン好きにはたまらない部位です。

おもな調理法

焼肉

肝臓( レバー)

レバーは、鉄分の宝庫と呼ばれるほど鉄分が豊富に含まれております。
貧血気味の方には特におすすめ!
臭みが気になる方は、牛乳に少し浸すと臭みが抜けますよ!

おもな調理法

焼肉・炒める

胃袋(ガツ)

ガツとは、豚の胃袋を指します。歯ごたえがしっかりあり病みつきになる人も少なくありません。
煮込み料理・焼肉に使われることがほとんどです。

おもな調理法

煮込み・焼肉・炒める

スペアリブ

スペアリブとは、骨付きのバラ肉の事です。人間でいうと胸筋のあたりになります。バラの脂の旨さと肩肉の豚肉本来の旨味を楽しめる部位です。また骨を外した状態のものをマエバラといい煮豚にすると美味です。

心臓(ハツ)

心臓とは、豚一頭からもちろん一個しか取れない貴重部位です。
肉厚の筋繊維からなり、歯切れよく食感がいいです。くせが少ないので焼肉、煮込み、炒め物等様々な料理に使用されます。

小腸

やや硬めですが煮込んだりすることで柔らかくなります。名古屋名物のどて煮にも使われることが多いです。

テッポウ(直腸)

直腸とは、一番おしりに近い大腸の事を言います。名前の由来は開いた形が鉄砲に似ていることからつけられたといわれております。噛めば噛むほど味が出るためホルモン玄人にはたまらない逸品。

パイプ(大動脈)

心臓の付け根当たりの動脈で弾力のあるコリコリした食感が特徴の部位。
焼肉の変わり種として人気。呼び方は様々で、ちくわ、コリコリきわみ等で呼ばれている。

舌(タン)

豚タンは、やや硬めな部位ですが、じっくり調理することで食べやすくなります。
特に、根元部分は柔らかく牛タンではトロタンと呼ばれるほどの旨味があります。
牛タンに比べ味は淡白で食べやすいのが特徴です。